第5章:「小型スイッシャー」河口湖バス釣りヒットルアー解説

初めてのハードルアーなら「小型スイッシャー」がオススメ!

ハードルアーで釣ってみたい!というアングラーにオススメ!

前回(第1回)では河口湖の定番アイテム
「ポークルアー」について紹介しましたが、

いわゆる「プラグ」といわれるハードルアーで釣ってみたい!と
思ったときに、まずオススメするのが、
HMKL(ハンクル)の「K-1マック」や「Wプロップ」といった、小型スイッシャーです。

河口湖では梅雨の時期から、秋が深まるまで、長い時期にわたって活躍する、
定番中の定番ルアーになります。

小魚を模したボディにプロペラを持つルアー=スイッシャー

「スイッシャー」というのは、
細長いボディの前後にスクリューがついていて、
投げた後、リールのハンドルを巻くと
スクリューが水の抵抗を受けて回転します。

その回転がもたらす水流(スウィッシュ)やきらめきが
離れたところにいるバスにアピールするタイプのルアーです。

多くは前後のスクリューが逆に回転するように設計されていて、
偏ったりしない、安定した泳ぎをするように作られています。

ダウンショットなどと同じタックルでチャレンジできる

初めてのハードルアー挑戦にオススメしたい理由はもうひとつあります。
それは、3〜5グラム程度の小型サイズのルアーであることにより、
ポークルアーのダウンショットなどで使うリールやロッドがそのまま流用できる事です。

6フィート〜7フィート(180センチ〜210センチ)の長さの
スピニングリールをつけた釣竿に、フロロカーボンの4〜5ポンドの糸といった、
ライトリグ用のタックルではじめられるのがお手軽です。

釣れる理由はサイズ感と安定した自然な泳ぎ!

近年大発生のベイトフィッシュ「ワカサギ」サイズのシルエット!

小型スイッシャーが釣れる理由の第一が、 そのシルエット。
ブラックバスがこの時期エサとする、
小魚類に非常に近い姿形をしているため、
いわゆるルアーを見破るような賢いブラックバスでも、
違和感なくアタックしてきます。

特に近年河口湖では大量のワカサギが発生するようになっています。

夏から秋にかけてのワカサギは5〜7センチと、
ちょうど小型スイッシャーのサイズにぴったりなのです。

プロペラがついていることでゆっくり自然に泳がせられる!

また、小型スイッシャーの特徴として、
「ゆっくり」「同じスピードで」泳がせやすいという、
大きなメリットがあり、これが「釣れる」理由になっていると思います。

湖の中にいるブラックバスが狙う本物の小魚は、
ふだんは一定の速度で回遊していて、動きに緩急がありません。

緩急をつけてルアーを動かすことは、時に効果的なこともありますが、
ブラックバスに違和感として受け止められることも多く、

いわゆる「巻き物」といわれるムービングルアーは、
一定の速度で泳がせることが基本の使い方です。

小型スイッシャーは、プロペラの水流抵抗により、
ゆっくりと姿勢を崩さずに泳がせることが、
初めて使うアングラーにも簡単にできるというメリットがあります。

浮くタイプ・沈むタイプで使い分け

沈むタイプのオススメはHMKL(ハンクル)「K-Iマック」

上の写真のルアーはシルエットはまったく同じですが、
比重を変えて作ってあり、重いほうは投げた後沈むように作ってあります。

小型スイッシャーの草分け的存在とも言える、
HMKL(ハンクル)「K-Iマック」は沈むタイプ。

水面直下を安定して泳ぎ、
水面まで出てこない、警戒心の強い状態になっている
ブラックバスに効果があります。

また、比重が重いため、
キャスト時の飛距離が出しやすく、使いやすいのが特徴です。

浮くタイプのオススメはHMKL(ハンクル)「Wプロップ」

一方、投げて着水した後も水面上に浮きつつけるタイプの
小型スイッシャーも存在します。

HMKL(ハンクル)で言えば「Wプロップ」。

水に浮くため、投げた後しばらく放置したりの小技が効き、
水面までアタックしてくるアグレッシブなバスにも有効ですが、

比重が水に浮くギリギリに設定してあり、
しっかりプロペラが水をつかんで
ブラックバスにアピールするように作ってあります。

使い方を詳細レクチャー

ゆっくり、ただリールを巻くだけで効率的に広範囲を探る!

梅雨から秋にかけて、
山上湖であり、透明度の高い河口湖には大量の水草が
岸沿いに帯のように密集します。

いわゆる「ウィードエリア」と呼ばれるものです。

光合成による酸素が多く、身を隠す場所にもなる水草は、
ブラックバスにとって非常に過ごしやすい場所であり、
ここを基点に行動をするバスが多くなります。

しかし、身を隠しやすいという点で、
ウィードは釣り人にとっては手ごわい場所です。

密集した水草の中にルアーを通すことは困難で、
投げるルアーによっては水草が絡まり、
効率的な攻めが難しい場所ということになります。

ゆっくり、ただリールを巻くだけで効率的に広範囲を探る!

また最盛期の河口湖のウィードエリアは広大で、
ピンポイントを攻めるのは効率的に悪くなってしまいます。

なるべく広範囲を、効率的に、
ルアーを絡ませずに通したい場面で、
小型スイッシャーが大活躍します。

水草と水面の間や、水草の生え際にそって、
ブラックバスの居場所を効率的に探すことができます。

ゆっくり、ただリールのハンドルを回すだけで、
プロペラによりきらめきと水流でブラックバスにアピールしてくれます。

なるべく緩急をつけず、一定の速度で通すのがポイント!

使い方のコツとしては、
「なるべく一定のスピードで」
緩急をつけずに巻いてくることがコツです。

一定のスピードで巻くことで、ルアーの姿勢を安定させ、
自然な、小魚のような動きを演出します。

ヒットカラーは2種類、しかし色以外の要素も・・・

「アヤヤ」などのアピール系と小魚系の2種がメイン!

小型スイッシャーのカラー選びは難しくありません。
ほとんどが、エサとなる小魚の模様を意識した
「ナチュラル系」であり、これを選択すれば間違いないでしょう。

一方、HMKLで言えば「アヤヤ」などの
ド派手アピール系も抑えておきたいところです。
表層で使用する場合、ルアーがどこを泳いでいるか
非常にわかりやすく、かつ釣れるオススメカラーです。

「マイラー」「あわび板」などの反射板が効果絶大!

また、カラー以外の要素も釣果に大きく影響すると考えています。

それは、ルアーの内部に格納されている、
インナープレート(板)の種類です。

単純な金属板から、フライフィッシングで使うマイラー
アワビや夜光貝などのシェルプレートが光の少ない
朝夕・うす曇りのコンディションでバスに強力アピールします。

光量の少ない状況になったら、
プレートタイプをぜひ試してほしいと思います。