第4章「アピール系トップ」河口湖バス釣りヒットルアー解説

「アピール系トップ」編の講師は早野剛史プロ!

梅雨から秋のハイシーズンはアピール系トップの季節だ!

水面をアピールしながら泳ぐトップウォータープラグで河口湖バスを攻略!

梅雨から秋にかけての時期、河口湖で釣れだすのが、
「アピール系トップウォータープラグ」です。

「トップウォーター」とは文字通り「水面の上」という意味で、
水中に潜らないルアーのことを指します。

いつもは水中で暮らしているブラックバスが水面のルアーに
アタックしてくる非常にエキサイティングな釣りのジャンル。

その「トップウォーター」ジャンルの中でも、
ただリールを巻くだけで水面の水をかき乱し、その波紋や飛沫で
水中のブラックバスにアピールする、
そんなルアー「アピール系トップウォーター」をオススメします。

その理由は連れるバスのサイズ。もちろん小型のバスも釣れなくは無いのですが、
このタイプにアタックしてくるブラックバスは、かなりの確率でビッグサイズ。
50センチ、60センチも決して夢ではありません。

この時期の河口湖ビッグバスを仕留めたいと考えるなら、
必ずマスターしておきたいジャンルのルアーなのです。

この時期アピール系トップが効く理由とは?

スポーニング=産卵の後のブラックバスの行動が関係している。

通常6月中旬にはひと段落を迎える河口湖のスポーニング(産卵行動)。
この梅雨時期からがトップウォーターシーズンの本番となります。

ブラックバスのオスは産卵後、一定期間稚魚を守る行動に入り、
一方、メスは産卵で失った体力を回復させるため、しばらくじっとした状態になります。
これがいわゆる「ポストスポーン」と呼ばれる状態。

この「一休み期間」の後、体力、コンディションを回復させるため、
活発にエサを追い求めるようになるのです。

これが「アフタースポーン」と呼ばれる状態で、
河口湖の水温が温まることもあいまって、
ブラックバス釣りを本格的に楽しむことができる季節になるのですが、

実はバスたちはそれまでの季節とまったくちがう動きを見せるようになります。
このブラックバスの新しい季節に対応した動きが、トップ爆発の理由となるのです。

産卵後の体力回復に伴いバスの意識は水面に向く!

それまでの季節との最大の違いはバスの「目線」。
湖の底にあるエサに注意を向ける行動パターンと違い、

アフタースポーン後のブラックバスの意識は、
「水面」近くに向かいます。

これは、バスがエサとしてターゲットにするほかの魚類の産卵とも関係していて、
この時期ブルーギル・ハス・オイカワなどの産卵が続きます。

それらの稚魚は水面近くで行動するようになるため、
常に水面の近くのほうがブラックバスにとって魅力的な場所となるのです。

この水面近くを効率的に攻略できるトップウォータープラグが、
この時期のブラックバスをしとめるにあたって効果を発揮する理由だと考えます。

初めてのトップなら「ただ巻き」でチャレンジ!

ただリールのハンドルを巻くだけでベストのアクションが出せる!

「ただ巻き系」トップの最大の魅力は、
「いつでも、誰でも、理想的な動きが出せる」こと。

ただリールのハンドルを巻いてくるだけで、
ルアーは水面をかき回し、ブラックバスにアピールしてくれる、
いわば「オートマチックな」ルアーです。

ルアーにあらかじめ装着されている金属パーツやリップが
ルアーに動きを与えてくれる使って楽しくしかも「釣れる」ルアー。

次の項でタイプ別オススメルアーを紹介するのでぜひ参考にしてください。

おすすめプラグはこれだ!その1「羽根系」

2つのタイプをそろえよう。まずは「羽根系」

初めてトップの釣りにチャレンジするなら、
いつでも、誰でも、理想的な動きが出せる「ただ巻き系」トップは
強い味方となってくれます。
大まかに言ってタイプは2種類。

まず第一に「羽根系」。
その名のとおり、ボディーについた羽根やカップによって、
動きとスプラッシュ(飛沫)を出すタイプを指します。

オススメは、ジャッカルの「ポンパドゥール」や、
カップラップ」、プロペラのついた「ビンクシー」。

金属のパーツが水面をかき分けてバスにアピールをしてくれる、
それぞれの動きの違いを楽しめるルアーたちです。

おすすめプラグはこれだ!その2「トップ専用クランク」

オススメその2はクランクベイトの発展系。

通常潜らせて使うクランクベイトの仲間で、
見た目もそれっぽいのだが、まったく潜らないで水面をアピールするタイプがあります。

「トップ専用クランク」といえるジャンル。

ジャッカルの「バニー」やへドンの「ビッグバド」、
デプスの「バズジェット」なども、見た目はクランクベイト然としていますが、
立派な「アピール系トップ」の仲間。

その特徴であるリップは沈むため潜るためではなく、
水面にウネウネした波紋を作るためのもの。

このウネウネがブラックバスに強力アピールするのだが、
さらにボディの後ろについた金属製のパーツでさらにアピールを増強しているものが多いです。

アピール系トップで狙いたいポイントその1

この時期発達するウィードエリア

梅雨から秋にかけての河口湖で生育がすすむ「ウィード(水草)」
日光の届きやすいエリアで帯状に発達します。
この「ウィード」がバスにとっては格好の隠れ家&エサ場となるのです。

良いウィードエリアには必ずバスが潜んでいるもの。
水面上に出ていなければウィードの上を、
水面まで延びきっていればその周りを攻略しましょう。

規模が大きかったり、バスの居る場所が絞り込めない場合でも、
「ただ巻き」で攻略できるアピール系トップなら、
手際よく広範囲をチェックできます。

インレット(流れ込み)周り

また、夏場ではインレット(流れ込み)周りも期待大。
水温が上昇し、水中の酸素が少なくなる時期だからこそ、
冷たい水がかき回されて入ってくる流れ込みは必ずチェックしたいところ。

インレットの特徴として、小石や砂も流れ込んでくるため、
地形としては遠浅となっている所が多い。

水深20センチ程度の「超ドシャロー」であっても
ブラックバスはトップに果敢にアタックしてくるので気が抜けない。
エキサイティングな釣りが楽しめる場所です。

アピール系トップで狙いたいポイントその2

溶岩帯などの岩場

河口湖の南岸は富士山の噴火による溶岩が露出している箇所が多く、
ここも夏〜秋のねらい目。複雑な形の岩による日陰ができ、
そこにエサとなる小魚を狙ってブラックバスが潜んでいます。

また、通常の湖岸にはない、切り立った形状をしていることが多く、
バスを中層にサスペンドさせるいわゆる「縦ストラクチャー」として
機能しているのも、溶岩地形の特徴です。

岬・橋げた

岬や橋げたは夏のビッグバス狙いなら必ず抑えたいポイント。
理由は水の流れ。岬のように大きく突き出していたり、
橋げたのように狭くなっている場所は河口湖の水流が良くあたります。

このため、エサとなるベイトフィッシュの群れの
回遊ポイント
となり、この群れを追ってビッグバスが定期的に
パトロールをしている傾向が強いです。

これらの場所のブラックバスは回遊性が強いため、
出入りが激しい。あまり一箇所に留まるということが無いため、
粘ってバスの入ってくるタイミングを待つ作戦もアリです。

フロロ?ナイロン?ライン素材の選択について。

「ただ巻き」で使うのでライン素材を選ばない、というのも魅力!

一般的に、トップウォーターにはナイロン素材のラインが向いているといわれます。

これは確かにそのとおりで、比重が水よりも軽い=水に浮くナイロンラインは、
「ただ巻き」系トップにおいてもオススメ。
一押しは、ジャッカル「レッドスプール・パトレーター」シリーズ。
ナチュラルなカラーで、ナイロン特有の「伸び」が低く抑えられています。

しかし、比重が水よりも重い=沈んでしまうフロロカーボンラインでも使えてしまうのが、
「ただ巻き」系トップの素晴らしいところ。

なぜなら、「ただ巻き系」トップでは、
常にリールのハンドルを回すことで、糸が引っ張られた状態で使用されるため、
糸が水中に沈んでしまうことが少ないのです。

このためフロロカーボンラインでも十分使用が可能なのです。

持参するタックルの数が限られ、
1セットでさまざまなルアーをこなさなければならないオカッパリや、
トップウォーター専用のタックルをわざわざ用意するまでに至っていない、
初心者の方にとっても、この「ラインを選ばない」という
「アピール系」トップの特色は、強い味方になってくれます。

オススメのフロロカーボンラインはジャッカル「レッドスプール」。
しなやかさ、耐久性、感度、どれをとっても最強のラインです。

ルアーカラー選択について。

バスは目で見て判断するのでカラー選択は重要。

河口湖は透明度が高く、遠くからでもブラックバスは、
ルアーを発見することができます。

さらに、水面は太陽光に照らされ、
色や形がブラックバスからよく見える場所でもあります。

「アピール系トップウォーター」は、
そんな場所を通すルアーなので、色は非常に重要な要素です。
同じポイントをルアーで攻略していても、カラーによって
食う・食わないという違いが出ることも少なくありません。

3体系に分類してバランスよくそろえよう!

アピール系
イエロー(チャート)、オレンジなどの明るい原色。
存在をはっきりさせ、とにかくバスに発見されることを
第一の目標とするカラーです。朝夕やうす曇りなどローライトな状況で効果的。

ブラック系
逆の意味でのアピール系。太陽光とのコントラストで
シルエットがはっきり出るため、シェード(日陰)周りなどで効果が出ることが多い。

ナチュラル系
クリア・ゴーストアユ・ゴーストワカサギなど
透明感のあるカラー。ナチュラルな誘いが可能な万能カラー。

この3パターンをローテーションして、
その日、その時間のヒットカラーを適切に見極めています。

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講師プロフィール

JBマスターズ年間チャンプが富士五湖を徹底ガイド!

早野 剛史(はやの たけし):ホームレイク・河口湖・山中湖・西湖

河口湖・山中湖・西湖・野尻湖をメインのガイドサービス業だけでなく、
JBマスターズ、トップ50に参戦。2014年はマスターズ年間チャンピオンを獲得。
四季を通じたブラックバスの動きを熟知しており、ビッグバスハンティングから、
初めてのバスフィッシングのレクチャーまで幅広いティーチングスキルが人気。

ホームページ:http://hayano-guide-survice.com/
ブログ:「早野剛史ブログ」:http://ameblo.jp/takeshi220/
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